◆ 元の意味(古代)
貝=財の剰余、頼みとなる富、よりどころ。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
rai
画数
16画
成り立ち
形声
部首
かい
分類
人名用漢字
「頼」の旧字体。よりどころとする、たのもしい意。
ORIGIN
『説文解字』に「賴は、贏(あま)るなり。貝に从ひ、剌聲」とあり、許慎は貝を意符、剌(ラツ)を声符とする形声字と解し、本義を「利益が剰余する、もうけがある」とする。白川静『字統』はこれをさらに掘り下げ、剌は朿(とげ)と刀の組み合わせで物を切り取り選び分ける意であり、賴は得た財貨のうち余剰となる部分、すなわち頼みとして他者に分け与えうる富を指したとする。そこから「たのむ・たのもしい・よりどころとする」の意が派生し、また「もたれかかる」「依存する」の意にもつながった。白川は古代の交易・分配儀礼に関連付けて、賴の語が信頼関係の経済的基盤を表す語であったと述べる。藤堂明保『漢字源』は剌声の字群(瀨・籟など)が「すらりと細長く流れ通る」という語根義をもつとし、賴も「ぐっと寄りかかってまっすぐ通す」イメージから「たよりにする」「頼もしい」の意を派生させたと説く。藤堂は更に、信頼・依頼・無頼・頼母(たのも)など多彩な熟語を例示し、賴が単なる依存ではなく相手の力量を見込んで身を寄せる積極的な行為であることを強調する。日本では人名に好まれ、源頼朝・足利義頼・徳川頼宣など武家の名乗りに頻出した。
構成要素
貝(意符)+剌(声符)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
貝=財の剰余、頼みとなる富、よりどころ。
たのむ、たより、たのもしい、よりどころ。
★頼もしく信頼される、誰からもたよりにされる人にと願う。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。