◆ 元の意味(古代)
刑罰の針、痛み、つらいこと。
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KANJI ETYMOLOGY
shin
画数
7画
成り立ち
象形
部首
からい
分類
常用漢字
罪人に入れ墨する針の象形。痛みと辛さを耐えて成る。
ORIGIN
「辛」は鋭い針状の刃物の象形である。『説文解字』辛部に「辛は秋時、万物成りて孰す。金剛にして味辛し。辛は痛きなり。一に従ひ䇂(けん)に従ふ」とあり、許慎は五行説と結びつけて秋の収穫期に万物が熟す金気の味として「辛」を解釈し、同時に「痛い」感覚を本義に挙げる。白川静『字統』はこの説を退け、辛の字形は罪人や捕虜の額・顔面に入れ墨を施すための長柄の針(曲刀)の象形であり、本来は刑罰の道具を指したと論じる。妾(女+辛)・童(重+辛)・宰(家+辛)など辛を含む字の多くが奴隷・刑罰・神事に従う者と関わることがその証左であるという。痛みを伴う刑から「つらい」「からい(味覚の刺激)」へと意味が広がり、また十干の第八「かのと」にも借用された。藤堂明保『漢字源』は、シン音の系統に「ぴりっと刺す」「鋭く緊張させる」音義の共通性を認め、新・親・薪などと並べて、感覚を引き締める鋭さの語族として整理する。命名では味覚の「からい」よりも、艱難辛苦に耐え抜く忍耐の語感、また十干の意を取って雅やかに用いる例がみえる。
構成要素
刃物の象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
刑罰の針、痛み、つらいこと。
からい、つらい、十干の辛(かのと)。
★困難を耐え抜く忍耐と矜持。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。