◆ 元の意味(古代)
あまねく行きわたる。
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KANJI ETYMOLOGY
hen
画数
12画
成り立ち
形声
部首
しんにょう
分類
常用漢字
あまねく、もれなく行きわたる。
ORIGIN
『説文解字』に「遍、帀也。从辵、扁聲」とあり、辶(ゆく)に扁を声符とする形声字である。扁は門の上に書を掲げる扁額を象り、平らに広がる意を有す。これに辵を加えて「平らかにくまなく行きわたる」、すなわち「あまねし」の本義を成した。白川静『字統』は、扁の「ひらたく広い」象が字義の核となり、空間的・時間的に隈なく充満するさまを語ると説く。藤堂明保『漢字源』は遍を「ヘン(pian)」音に括り、扁・偏・編と同族にして「平らに広く分布する」共通義を抽出する。仏典翻訳においては「普遍・遍照・遍満」など、絶対者の遍在性を表す重要語として華厳・密教の哲理を担い、空海の「遍照金剛」にいたっては大日如来の本体を示す尊号となった。命名においては、徳望が広く及ぶ包容力、隔てなく人を愛する平等の慈心、世にあまねく知られる名声を寓意する格調高き佳字。
構成要素
辶+扁
STROKE ORDER
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MEANINGS
あまねく行きわたる。
あまねし、ひろく。
★分け隔てなき慈愛と、徳望のあまねく及ぶ大器。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。