◆ 元の意味(古代)
崖より穴へ落ち入る、崩れ落ちる
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
10画
成り立ち
形声
部首
こざとへん
分類
常用漢字
穴に落ち、深みに沈む。
ORIGIN
陥は旧字「陷」の新字体である。『説文解字』に「陷、高下也。一曰、陊也。从阜臽聲」と見え、許慎は本義を「高きより下に落ちる」または「崩れ落ちる」とする。形旁の阜は段丘・崖を、声符の臽(カン)は人が穴の中に落ち込む形を象り、合して「崖から穴へ落ち込む」さまを表す。白川静『字統』は、臽を「人が陥穽(落とし穴)に落ち入る」象形とし、陥はそれに阜を加えて地形的な落下・陥没を強調した字と解する。古代の狩猟においては、獣を捕らえる落とし穴を「陥穽」と称し、軍事的には城を「陥落」させる、すなわち崩し落とす義が派生した。『孫子』『史記』に「陥陣」「陥城」など、敵陣を突き崩す用例が頻出する。藤堂明保『漢字源』は、臽(カン)を語幹とする語族に「陥・餡・諂」等を挙げ、いずれも「中にはまり込む」「中身がへこむ」を共通義とすると論ずる。日本語では「陥没」「欠陥」「陥落」「陥穽」など、欠落・落下・落とし入れる意で広く用いられる。命名における用例は「落ちる・欠ける」の不吉な語感から皆無であり、避けるべき字とされる。
構成要素
阜(おか)+臽(声符・落とし穴)
STROKE ORDER
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MEANINGS
崖より穴へ落ち入る、崩れ落ちる
おちいる、欠陥、陥落
★落ち入り欠ける義をもち、命名には忌まれる凶字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。