◆ 元の意味(古代)
公的な客舎、官設の宿泊所
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
16画
成り立ち
形声
部首
しょくへん
分類
常用漢字
客を迎える舘。
ORIGIN
『説文解字』食部に「館、客舎也。周禮五十里有市、市有館、館有積、以待朝聘之客。从食、官聲」と見える。許慎は周代の制度に言及し、五十里ごとに市を設け、市には客舎たる館を置き、朝聘(諸侯の参朝)の客を待つ施設としての公的役割を強調する。白川静『字統』は、官が役人の集まる場所を意味することから、館はもと公務で旅する官人を饗応する公的宿舎であったと説く。食を共にする場としての意義が、しょくへんに表れている。藤堂明保『漢字源』は「官」の字音「カン」を声符とし、官設の客舎を本義とする形声字と分析する。古典では『詩経』『周礼』に頻出し、『礼記』曲礼篇には館での礼節が詳述される。日本では律令制下で駅館・客館が設けられ、平安期には『源氏物語』に貴族の邸宅としての「やかた」の用例が見える。中世武家社会では領主の居館を「たち」「たて」と訓じ、地名にも多く残る(館林・函館など)。近代以降は博物館・図書館・美術館など、文化施設の名称として広く採用された。命名においては「館」字を直接用いる例は稀だが、文化的格調・公共性・人を迎える度量の象徴として、屋号や雅号には適する。穏やかで端正な字形も学術的・文化的職業を志す人にふさわしい。
構成要素
食(しょくへん)+官(音符カン)
STROKE ORDER
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MEANINGS
公的な客舎、官設の宿泊所
建物、やかた、文化施設
★人を迎える度量、文化的格調、公共への寄与を象徴する字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。