易学(えきがく)は、中国古代の周代に成立したとされる『易経』を基礎とする占術と哲学の体系です。陰陽の二元論を起点に、八卦・六十四卦・三百八十四爻を組み合わせて宇宙と人生の変化を読み解く体系で、東洋思想の根幹をなす古典の一つとされます。本記事では易経の構造、64卦の成り立ち、易占の立て方を古典の範囲で中立的に紹介します。
易経と十翼
『易経(えききょう)』は中国最古の経典の一つで、伏羲(ふくぎ)が八卦を作り、周の文王が64卦に展開し、孔子が十翼(じゅうよく)と呼ばれる解説を加えたという伝承が古典に整理されています。十翼は彖伝・象伝・繋辞伝・文言伝・説卦伝・序卦伝・雑卦伝の7種10篇から成る注釈群です。
現代の文献学では、十翼の成立は孔子以降の戦国時代から漢代までの長期にわたる成果とする立場が一般的とされます。
八卦と64卦
易学の基礎は陰(- -)と陽(―)の二元論です。これを3つ重ねた組み合わせが「八卦(はっか/はっけ)」で、乾(けん/天)・兌(だ/沢)・離(り/火)・震(しん/雷)・巽(そん/風)・坎(かん/水)・艮(ごん/山)・坤(こん/地)の8種です。
八卦を上下2つ重ねた組み合わせが「六十四卦」で、人生のあらゆる状況を64パターンで象徴するとされます。代表的な卦は乾為天(けんいてん)・坤為地(こんいち)・地天泰(ちてんたい)・火水未済(かすいびせい)など、それぞれに固有の卦辞(卦の意味)と爻辞(各爻の意味)が付されます。
- 乾天。創造・剛健。
- 兌沢。喜び・対話。
- 離火。明知・美。
- 震雷。動・始動。
- 巽風。柔順・浸透。
- 坎水。陥・険難。
- 艮山。止・静止。
- 坤地。受容・育成。
易占の立て方
易占の代表的方法は筮竹(ぜいちく)50本を用いる本筮法、より簡略な中筮法、コインで陰陽を判定する略筮法(金銭卦・三枚銭法)などとされます。コイン3枚を6回振って卦を立てる略筮法は現代でも一般に活用されているとされます。
易占は「未来を当てる」というより「現状を客観視し、変化の兆しを読む」用途で扱うのが穏当とされ、本人の意思決定を補助する位置付けが健全な向き合い方です。

全世界の姓名判断や鑑定、占いを統合し、その英知を42年間学び続けた占い師。伝統的な熊崎式姓名判断に中国・韓国・台湾など東アジアの命名哲学、さらには西洋の数秘術までを横断的に研究。姓名判断大全の全記事を監修し、赤ちゃんの命名から改名・社名決定まで、実務的な指針の提供を使命としている。
