宿曜占星術(すくようせんせいじゅつ)は、平安初期に空海(弘法大師、774-835)が唐より将来したとされる密教占星術です。インド占星術(ヴェーダ占星術)に源流を持ち、月の運行に注目する点が西洋占星術(太陽星座中心)と対照的な体系とされます。本記事では宿曜の基本構造、27宿の意味、本命占星術としての特徴を、古典の範囲で中立的に紹介します。
宿曜の歴史と空海
宿曜占星術の経典『宿曜経』(正式名『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』)は、唐代の不空三蔵により漢訳された密教経典とされます。空海は留学僧として唐に渡り、不空の系譜である恵果阿闍梨から密教を授かったとされ、帰国時に『宿曜経』を将来したと伝えられます。
宿曜は平安朝廷の暦・占いに影響を与えたとされ、貴族の冠婚葬祭や政務の日取り選定に活用されました。江戸期には独自の発展を遂げ、現代に至るまで密教系寺院や占術家により研究が継続されているとされます。
27宿の体系
宿曜は月の運行を27(または28)に分けた「宿」を基礎とします。月は約27.3日で天球を一周するため、各日に月が滞在する宿を本人の生まれ日から導きます。
27宿は昴宿(ぼうしゅく)・畢宿(ひつしゅく)・觜宿(ししゅく)・参宿(さんしゅく)・井宿(せいしゅく)・鬼宿(きしゅく)・柳宿(りゅうしゅく)・星宿(せいしゅく)・張宿(ちょうしゅく)・翼宿(よくしゅく)・軫宿(しんしゅく)・角宿(かくしゅく)・亢宿(こうしゅく)・氐宿(ていしゅく)・房宿(ぼうしゅく)・心宿(しんしゅく)・尾宿(びしゅく)・箕宿(きしゅく)・斗宿(としゅく)・女宿(じょしゅく)・虚宿(きょしゅく)・危宿(きしゅく)・室宿(しっしゅく)・壁宿(へきしゅく)・奎宿(けいしゅく)・婁宿(ろうしゅく)・胃宿(いしゅく)の27宿とされます。
命宿・業宿・胎宿
宿曜では本人の生まれ日から「命宿(めいしゅく)」「業宿(ごうしゅく)」「胎宿(たいしゅく)」の3宿を導き、それぞれが本人の本質・人生の課題・潜在性を象徴するとされます。
命宿は本人の表面的人格、業宿は宿命的課題、胎宿は前世から持ち越した課題と読む流派が一般的とされます。これらの解釈は概念的かつ宗教的色合いがあるため、信仰の自由の範囲でご活用ください。

全世界の姓名判断や鑑定、占いを統合し、その英知を42年間学び続けた占い師。伝統的な熊崎式姓名判断に中国・韓国・台湾など東アジアの命名哲学、さらには西洋の数秘術までを横断的に研究。姓名判断大全の全記事を監修し、赤ちゃんの命名から改名・社名決定まで、実務的な指針の提供を使命としている。
