◆ 元の意味(古代)
人が木の上に乗る(旧字体)
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KANJI ETYMOLOGY
Jou / Noru
画数
10画
成り立ち
会意
部首
丿(の)
分類
人名用漢字
「乗」の旧字体(康煕字典体)。人が木の上に立つ姿をより忠実に表す古典字形で、社寺名・伝統的人名で重んじられる。
ORIGIN
『説文解字』に「覆ふなり、入と桀に従う」とあり、桀(けつ・木の杭)の上に大(人)が立つ会意字と説く。甲骨文・金文では「𠅞」「𢍱」など、明確に木の上に人が両足を広げて乗る形が描かれ、戦車に乗る貴族・木に登る狩人を象形する。白川静『字統』は、乘の上部「禾」は実際には「木」の象形、中央「北」は両足の形、全体で「人が木に乗る」会意字と分析し、新字「乗」は中央構造を簡略化したものと述べる。藤堂明保『漢字源』はJouの音を「升・登」と同系とし、上昇・征覇の意を含むとする。古代中国の経書『詩経』『書経』『論語』にはすべて「乘」が用いられ、「乗車千乘・大乗仏教・上乘の品」など格式ある熟語に保存された。仏教用語「大乘・小乘」は、人々を悟りへ運ぶ乗り物の意で、現代でも宗派名に「乘」が残る。日本では1949年の当用漢字字体表で「乗」が採用される以前、古典籍・寺社の山号・戒名・伝統人名に「乘」が用いられ、現在も人名用漢字として登録されている。「乗」と「乘」は意味・音すべて同一だが、字形の重厚さから「乘」を選ぶ家系には古典への敬意がある。落合淳思は、乘は東アジア漢字文化圏で最も意味拡張の激しい字の一つと評する。
構成要素
禾(木) + 北(両足) + 入(人)
STROKE ORDER
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MEANINGS
人が木の上に乗る(旧字体)
のる・乗じる・大乘仏教
★旧字体ならではの古格と重厚さを備える。仏教の「大乘」に通じ、衆生を導く器の大きい人に。伝統を重んじる家系の選字
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。