◆ 元の意味(古代)
もつれた糸を解き整える
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KANJI ETYMOLOGY
Ran / Midareru
画数
7画
成り立ち
会意
部首
乙(おつ)
分類
常用漢字
もつれた糸を両手で解きほぐす形を象った字。旧字「亂」の略体で、混乱と治乱の両義を持つ深い字。戦後当用漢字で簡略化された。
ORIGIN
『説文解字』に「亂」字として「治むるなり、乙に従う、乙は治むる所以なり、𤔔に従う」とあり、もつれた糸を整える意と説く。甲骨文・金文の「亂」は、上下に手(爪・又)を配し、中央に絡まった糸束を置く形で、糸を解きほぐす動作を象形する。白川静『字統』は、亂を「𤔔(らん)」(上下の手で糸を扱う)に「乙」(糸を整える道具)を加えた会意字とし、原義は「もつれを解く=治める」であったと指摘する。すなわち亂は本来「治める」意であり、後にもつれそのもの=「みだれる」の意も派生し、対義両用の字となった。『書経』『詩経』に「亂を治む・撥亂反正」の用例があり、混乱を整える政治行為を指した。藤堂明保『漢字源』はRanの音を「攣・蘭(からまる)」と同系とし、糸の絡みつきから派生したとする。日本における旧字「亂」は明治期まで標準字体だったが、1949年の当用漢字字体表で略字「乱」が制定され、左部の複雑な構造を「舌」状に簡略化、右部の「乙」のみを保持する形となった。社寺・伝統文書では今なお「亂」を保持する例がある。落合淳思は甲骨文「亂」を王朝の治乱を記す核心字と位置づけ、その対義両用性は古代中国の治世観を反映すると論じる。人名としては「乱」「乱舞」など希少だが、芸術家・武将名で力強く用いられる例がある。
構成要素
舌(簡略化された糸束) + 乙(整える道具)
STROKE ORDER
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MEANINGS
もつれた糸を解き整える
みだれる・治める・戦乱
★混乱を治め整える力を持つ人に。乱世を生き抜く強さと、複雑な事態を解きほぐす知性を備える。芸術家肌の名にも
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。