◆ 元の意味(古代)
長く続けて疲れ、体を丸めて休む。
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
10画
成り立ち
形声
部首
亻(にんべん)
分類
—
「倦」は人が体を丸めて疲れ果てる姿を描いた会意兼形声文字。長く続けて飽き疲れる意を表す。
ORIGIN
『説文解字』人部に「倦は罷なり。人に従ひ卷の聲」と見える。白川静『字統』は、卷(ケン)が膝を折り曲げて屈する姿を象り、「亻(人)」と合わせて、人が長時間労してついに体を丸めて休む様を表すと説く。藤堂明保『漢字源』も卷の音符に「丸く曲がる」義を認め、力尽き腰を曲げて疲労する状態を「倦」と定義する。『大漢和辞典』は「うむ・あく・つかる」の三義を掲げ、『論語』述而篇「学びて厭はず、人を誨へて倦まず」を典拠として孔子の不撓の精神を示す語と紹介する。落合淳思『漢字の成り立ち』は西周金文に未見、戦国期の小篆で確立した比較的新しい形声字とし、卷の本義「巻物を巻く」から派生した「繰り返して飽きる」の意味展開を指摘する。倦怠・倦厭などの熟語を生み、努力の限界を示す語である。
構成要素
亻(人) + 卷(巻く・曲がる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
長く続けて疲れ、体を丸めて休む。
あきる。うむ。つかれる。
限界を知り適度に休む賢明さ、長く倦まず学び続ける忍耐力を願う字。論語の「人を誨へて倦まず」のごとく、教え学ぶ姿勢を持ち続けてほしいとの想い。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。