◆ 元の意味(古代)
雨や日を遮る蓋(かさ)の形。
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KANJI ETYMOLOGY
san
画数
12画
成り立ち
象形
部首
人(ひとがしら)
分類
常用漢字
「傘」は雨や日を遮るかさの形を象った象形文字。人と十字の骨が広がる傘の構造を視覚的に描いた字。
ORIGIN
『説文解字』には未収載で、後世に成立した字である(蓋・繖の俗字とも)。『広韻』『集韻』に「傘は蓋なり、雨を蔽ふ」と見える。白川静『字統』は、上部の「人」が傘の頂、四つの「人」が広がる骨組み、下の「十」が中心の柄を象り、傘を開いた姿そのものを描いた象形字と説く。藤堂明保『漢字源』も同様に、この字が形を直接写した珍しい例で、別字「繖」(糸+散、絹布の傘)の俗字として広まり、唐宋以降「傘」の表記が定着したとする。『大漢和辞典』は南北朝の文献『北史』『南史』に既に「繖蓋」の語があり、貴人の権威を示す装飾品としての傘の歴史を詳述する。落合淳思は、日本にも奈良時代に唐から伝来し、貴人を覆う「衣笠」「翳(さしは)」として平安貴族の威儀を象徴したと指摘。江戸期には和傘文化が庶民に広がり、「傘寿(八十歳)」の祝いの語も生まれた。命名には稀だが、見立ての美しい象形字として字源学習上の意義は大きい。
構成要素
人(傘の頂) + 傘骨 + 十(柄)
STROKE ORDER
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MEANINGS
雨や日を遮る蓋(かさ)の形。
かさ。傘。
命名には稀だが、傘のように人を風雨から守り庇護する優しさを願う字。傘寿の語のごとく長寿を祝い、また、人々を雨風から守る大きな庇護の存在になってほしいとの想いを込める。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。