◆ 元の意味(古代)
乳を与えて子を養う、命名する
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KANJI ETYMOLOGY
ji
画数
6画
成り立ち
形声
部首
宀(うかんむり)
分類
常用漢字
屋根の下に子を慈しみ育てる、文字と命名の根源字
ORIGIN
『說文解字』子部に「字は乳なり。子に从ひ宀に从ひ、宀亦聲」とあり、屋根を意味する「宀」と「子」を合わせた会意兼形声字である。本義は乳を与えて子を養い育てることで、家屋の中で乳児を慈しむ姿を表す。許慎は字書『說文解字』の自序で「文字とは、文は物象の本(かたち)に依り、字は孳乳して浸く多きなり」と述べ、独立した象形・指事の文字を「文」、それらが組み合わさって増殖したものを「字」と呼んだ。すなわち「字」が殖え増える意を含むのは、子を産み育て家系が増えていく原義から派生した思想である。白川静『字統』は、「宀」は祖廟の屋根を表し、生まれた子を祖廟に詣でて祖霊に報告し、命名する儀礼を「字」と称したと説く。古代中国では出生の子に「名」を与え、成人(男子は二十、女子は十五の笄礼)の際に「字(あざな)」を加える習慣があり、これも本字の用法である。藤堂明保『漢字源』は「ジ」音を「滋(しげる)」と同系とし、子が乳をもらってすくすく育ち増えるさまを核義とする。後に文字を表す語として転用され、書かれた符号としての「字」の意が一般化した。日本でも古くは「あざ」と訓じて村落の小区画名や人名の異称に用いられ、地名の「字(あざ)」として今も残る。屋根の下で子を慈しみ育てるという温かなイメージは、人名にも豊かな養育と知の発展を示唆する。
構成要素
宀(屋根・家) + 子(こ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
乳を与えて子を養う、命名する
もじ、あざな、地名の小区画
知性を育み、家を栄えさせる慈愛と教養
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。