◆ 元の意味(古代)
長子を水で浄める、長兄
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KANJI ETYMOLOGY
mou
画数
8画
成り立ち
会意兼形声
部首
子(こ)
分類
人名用漢字
長子を盥水で清める、はじめと長を表す尊厳の字
ORIGIN
『說文解字』子部に「孟は長なり。子に从ひ皿聲」とあり、子と皿(さら・盥)を合わせた会意兼形声字である。意符の「子」が嬰児を、「皿」が水を盛る浅い盤を表し、両者が組み合わさって、生まれた長子を盥の水で産湯につけ清める儀礼を象ると解される。白川静『字統』は、古代中国の出生儀礼において、初めての子を盥に入れて水で浄める「沐浴」の儀があり、これが「孟」の原義であるとする。すなわち長子に施された浄めの儀礼から、「はじめての子」「長兄」「長」の意が生じた。古代では兄弟の順を「孟・仲・叔・季」または「伯・仲・叔・季」と並べ、「孟」は「伯」とほぼ同義で長兄を指したが、特に妾腹の長子を「孟」と称したともいう。また四季の初月を「孟春・孟夏・孟秋・孟冬」と呼び、各季の最初の月を表す語として用いられる。藤堂明保『漢字源』は「モウ」音を「猛(たけし)」「萌(きざす)」と同系とし、力強くはじめて頭をもたげるという核義を持つとする。この字を姓とする孟子(孟軻)は、孔子の道統を継ぐ亜聖として儒教思想の柱となり、「孟母三遷」「孟母断機」の故事は教育者の鑑として東アジアで広く伝えられる。日本でも古来漢学の徒に尊ばれ、人名や号に用いられて、長たる風格、はじめてのものを切り拓く気概、母性的な慈愛と厳しさを兼ね備えた人格を象徴する字となっている。
構成要素
子(嬰児) + 皿(盥・音符兼意符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
長子を水で浄める、長兄
はじめ、おさ、長兄、四季の初月
兄弟の長として一族を率いる風格と、はじめを切り拓く気概
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。