◆ 元の意味(古代)
屋内に物音のない静けさ
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KANJI ETYMOLOGY
jaku
画数
11画
成り立ち
形声
部首
宀(うかんむり)
分類
常用漢字
屋内に音なく人気の絶えた静けさを表す字、無常と侘びの美を宿す。
ORIGIN
『説文解字』巻七下に「寂は声なきなり。宀に従ひ叔聲」とあり、形声字として宀を意符、叔(シュク)を音符とする。許慎は屋内に物音のない状態を本義とした。白川静『字統』は、叔は豆を拾い集める動作の象に由来し、しずかに屈んでひっそり振る舞う語感を含むため、宀と合わせて「家中に人気の絶えた静まり」を表すと解する。藤堂明保『漢字源』は叔を音符として「ひっそり縮む」の意を取り、寂・淑・俶などの単語家族を構成する語と分類した。原義は無音であり、そこから「さびしい・もの悲しい」、また「世俗を離れた清らかな静けさ」へと展開した。仏典では涅槃を「寂滅」と訳し、煩悩の去った絶対の静けさを意味する語として尊ばれ、『法華経』『涅槃経』に頻出する。日本では中世以降、和歌・連歌・茶の湯の世界で「さび」と訓じられ、藤原俊成・松尾芭蕉らによって枯淡の美を体現する美意識へと昇華された。名前に用いると、騒がしさを避け内省を尊ぶ深い精神性、世俗に染まらぬ清らかさ、無常を受け止める静かな強さを表す。仏教的色彩から僧名や雅号に多く、現代の命名でも芸術家肌や思索的な人柄を願う字として静かな人気がある。
構成要素
宀(家)+叔(音符・しずか)
STROKE ORDER
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MEANINGS
屋内に物音のない静けさ
さびしい、しずか、寂滅、わびさび
侘び寂びの美と内省的な静謐を宿す字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。