◆ 元の意味(古代)
犬がひそかに迫る。声を立てない。
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KANJI ETYMOLOGY
moku
画数
15画
成り立ち
形声
部首
くろ
分類
常用漢字
静かに、深く。
ORIGIN
黙は旧字『默』の新字体であり、当用漢字表(1946年)以後、戦後日本の標準字形として定着した。原字『默』は『説文解字』巻十・犬部に「默、犬暫逐人也。从犬黑聲」と見え、許慎は犬がにわかに人を追う様を本義とした。声符『黑』は音モクを示し、意符『犬』が動作の主体を担う形声字である。白川静『字統』は、犬が獲物に向かって声を立てず疾走する沈静の動きから「黙する」意が生まれたとし、転じて言葉を発しない、思慮を内に沈める意となったと述べる。藤堂明保『漢字源』では、声符『黑』を「ふさぐ・閉ざす」系列の音象徴に位置づけ、口を閉じる行為と通底すると解説する。儒家においては『論語』述而篇「黙して之を識(しる)す」、道家においては『荘子』にいう「黙々」など、黙は徳目の語として尊ばれてきた。新字『黙』は黑の上部を「里」と整理しているが、字義は旧字と完全に通じる。常用漢字・人名用漢字いずれにも登載され、人名・号・寺号として広く用いられる。
構成要素
黒+犬
STROKE ORDER
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MEANINGS
犬がひそかに迫る。声を立てない。
だまる。沈黙する。静かに思う。
★思慮深さと内省の強さ。静かな品格を備える人へ。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。