◆ 元の意味(古代)
酒を盛る礼器、神に捧げる酒樽
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
son
画数
12画
成り立ち
会意
部首
寸(すん)
分類
常用漢字
両手で酒樽を捧げ持ち、神に献ずる古代祭祀の所作を写した文字。
ORIGIN
「尊」の甲骨文・金文は、酋(酒を盛った樽の象形、上部の八は溢れる芳香)を両手(廾)で捧げ持つ形に作る。後に廾が寸(手)に変化し現行字形となった。本義は祭祀に用いる青銅製の酒樽そのもので、彝(い)と並ぶ礼器の総称であった。『説文解字』酋部に「尊、酒器なり。廾を以て酋を奉ず」とあり、後に「うやまう」の意は仮借ではなく、神前に酒樽を奉る所作から派生した敬礼の意と解される。白川静『字統』は、酋は熟成した芳醇な酒で、これを神霊に捧げる行為そのものが「尊崇」の原義であると説く。藤堂明保『漢字源』はソンの音を「ずっしりと重い」意の系列(鎮・存)に位置づけ、重厚で動かしがたいものを敬う心理を語源とする。落合淳思『漢字の成り立ち』は殷代から両手で器を捧げる字形が確認できると指摘する。後世、酒器の意は「樽」に譲り、「尊」は専ら敬意・地位の高さを表すようになった。
構成要素
酋(酒樽)+寸(手)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
酒を盛る礼器、神に捧げる酒樽
とうとい、敬う、地位が高い
他者から敬われる気品と、自らも人を敬える品位を備えた人に。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。