◆ 元の意味(古代)
細い歩道。こみち。まっすぐ通り抜ける道。
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KANJI ETYMOLOGY
kei
画数
8画
成り立ち
形声
部首
彳(ぎょうにんべん)
分類
常用漢字
細道をまっすぐ通り抜ける字。最短の本質を見抜く知性の象徴。
ORIGIN
『説文解字』に「徑は歩道なり。彳に从ひ巠聲なり」とあり、本義は人が一人で通る細い歩道、すなわち「こみち」である。左の「彳」は道行き、音符の「巠(けい)」は経糸を機にまっすぐ張った象形に由来し、「まっすぐ縦に通る」の意を担う。藤堂明保『漢字源』は「巠」の音象を「真っ直ぐ筋を通す」と捉え、車が通る大道(道・路)に対して、人がまっすぐ近道を抜ける小径を「径」と称したと説く。白川静『字統』も同義の解釈を示し、古代の田畑を縫う畔道や山中の獣道など、生活に密着した近道を「径」と呼んだ実態を伝える。『論語』雍也篇に「行くに径によらず」とあり、君子は近道や脇道に頼らず大道を歩むべしという倫理的含意を生んだ。一方で数学・天文では円の中心を貫く「直径」の語が生まれ、本質を最短で貫く線を意味するようになった。日本では古来「山径」「幽径」など漢詩文の常套語として愛され、自然と一体化した静謐な道の情趣を伝える。名づけにおいては、本質を直観的に見抜く聡明さ、無駄を省いた美意識、自分自身の道をまっすぐ歩む芯の強さを願う字として用いられる。
構成要素
彳(道)+巠(まっすぐ縦糸を張る)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
細い歩道。こみち。まっすぐ通り抜ける道。
みち。こみち。直径。ただちに。
本質を直観する聡明さ。自分の道を貫く芯の強さ。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。