◆ 元の意味(古代)
情が厚い、ねんごろ
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
ton
画数
11画
成り立ち
形声
部首
心(りっしんべん)
分類
人名用漢字
心の篤さと誠実さ、人徳の厚みを宿す字。
ORIGIN
『説文解字』心部に「惇は厚きなり」とあり、人情の篤いさまをいう。形声字で、忄(りっしんべん)が意符、享(ジュン/トン)が声符である。声符の享は、もとは祖廟に供物を捧げる高い建物の象形で、「篤い・重ねる」の含意を持つ。藤堂明保『漢字源』はトン系列の音に「厚く重なる」義があるとし、敦・淳・醇と同源の「あつい」概念を共有すると整理する。白川静『字統』は享を神に供えて受けられる意とし、惇を「心が神にかなう篤敬」の字と解する。金文・甲骨文に直接の用例は確認しにくいが、『書経』堯典に「惇徳允元」と見え、徳の篤さを讃える語として早くから用いられた。日本では人名用漢字として「あつし」「まこと」と訓み、誠実で温厚な人格を願う字として親しまれている。
構成要素
忄(意符・心)+享(声符・厚く重ねる)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
情が厚い、ねんごろ
誠実、まごころが厚い、温厚
情に厚く誠実で、人とのつながりを大切にする温かな人に育ってほしいという願い。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。