◆ 元の意味(古代)
勢いよく抜き出す、群を抜く
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KANJI ETYMOLOGY
batsu
画数
8画
成り立ち
形声
部首
扌(てへん)
分類
常用漢字
犮(ハツ)を声符とし、手で勢いよく抜き去る動作を示す。新字体は「抜」。
ORIGIN
『說文解字』手部に「拔は擢(ぬきんでる)なり。手に从ひ犮聲」と記される。声符の「犮」は犬がつまずき走る形で、急に飛び出る勢いを示す象形と解される。許慎の「擢」は引き抜き高く擢でる意で、地中の根や群中の人物を勢いよく引き上げる動作が本義である。藤堂明保『漢字源』は声系 buat に属させ、「勢いよく抜け出る」共通義を持つ語族(拔・髪・發・跋など)と通義を立てる。白川静『字統』は「犮」を犬牲の儀礼に関わる字形と論じつつ、急に発動する力の象徴として声符に取られる経緯を述べる。古典では『詩経』に「拔茅連茹」、『孟子』に「拔本塞源」と見え、根こそぎ抜き去る所作と、群を抜いて秀でる比喩の双方に用いられた。後世「選拔」「拔群」「卓拔」「奇拔」など、群れの中から飛び抜けて優れる意に展じ、人材登用や才能評価の語として定着した。日本では当用漢字で点画を簡略化した「抜」が新字体に採用されたが、「拔」は人名・古典・書道に旧字体として広く残る。手偏に犮を組むこの字は、自らの根を引き抜くほどの決断と、群を抜いて高く伸びる才の象意を併せ持ち、命名では非凡さと突破力の象徴として尊ばれる。
構成要素
扌(手の動作)+犮(声符・勢いよく抜け出る象意)
STROKE ORDER
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MEANINGS
勢いよく抜き出す、群を抜く
抜く・抜きん出る・選び出す
群を抜く才知、抜きん出る意志、卓越した個性を象徴する。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。