◆ 元の意味(古代)
麻を打ちほぐし散らす。
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KANJI ETYMOLOGY
san
画数
12画
成り立ち
会意兼形声
部首
攵(ぼくづくり)
分類
常用漢字
麻を打ち解きほぐし、束縛を脱して自在に遊ぶ。
ORIGIN
『説文解字』巻四下、肉部に「散は雜肉なり」とあるが、白川静『字統』は古文字研究により、左旁を「𣏴(麻の束)」、右旁を「攵(打ち執る手)」とし、麻の繊維を打ちほぐし細かく解き散らす作業を本義とする会意兼形声字と解する。藤堂明保『漢字源』は同系語に「霰」「酸」を挙げ、「ばらばらにほどける」核義を共有するとする。古典『荘子』には「散木」の語が現れ、用に堪えぬ役立たずの木が、かえって伐採を免れ天寿を全うする寓話で、世俗の評価を超えた自由の象徴として尊ばれた。「散人」は俗事を離れ風雅に遊ぶ文人の自称となり、白居易「酔吟先生」、陸游「放翁」など東アジア文人精神の核を形成した。日本でも芭蕉が「閑散」を愛し、与謝蕪村・松尾芭蕉の俳諧における「散」は、束縛を脱した自由と諸行無常の美を兼ねる重要語である。「散歩」「散策」「閑散」と、現代でも穏やかな解放感を伴う語として親しまれる。名乗りには稀だが、号や雅号には「散人」「散桜」など風雅の趣で用いられる。名に用いれば、束縛を嫌う自由な精神、執着を離れた淡白な人柄、桜の散り際のような潔さと美意識を表す字義となる。
構成要素
𣏴(麻の束)+月(肉)+攵(手)
STROKE ORDER
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MEANINGS
麻を打ちほぐし散らす。
ちる、ちらす、ばらばらになる、ひま。
束縛を離れた自由、潔く美しい風雅(雅号向き)。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。