◆ 元の意味(古代)
互角の力で対峙する相手
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KANJI ETYMOLOGY
teki
画数
15画
成り立ち
形声
部首
攵(ぼくづくり)
分類
常用漢字
啇と攵から成る。互角に対峙する力量を示す字。
ORIGIN
『説文解字』攴部に「敵は仇なり、攴に从ひ啇の声」とある。許慎は仇敵すなわち争う相手を本義と捉えるが、白川静『字統』はこの解釈をやや限定的と見て、「啇」が祖廟祭祀における同等の格を持つ祭壇を示すこと、そして攵(打つ動作)が加わることで、本来は「同格の相手と力を競い合う」意であったと推定する。すなわち敵の原義には単なる憎悪の対象ではなく、「匹敵する者・釣り合う相手」という対等性のニュアンスが本来込められていた。藤堂明保『漢字源』は同源語として「適(ぴったり合う)」「嫡(正統の子)」を挙げ、「ぴたりと合う・釣り合う」を単語家族の核とする。これは「敵に不足なし」「好敵手」「匹敵」といった日本語表現にも遺る感覚である。古典では『左伝』文公十二年「請與君之士戯」の場面で同等の相手を求める描写が見え、『孫子』謀攻篇「知彼知己、百戦不殆」の戦略思想は敵を尊重し理解する東洋兵法の精髄となる。『論語』衛霊公「君子矜而不争、群而不党」も対立を超える品格を説く。人名にはほぼ用いられないが、「敵う・敵わない」の語感を通じ、強さや拮抗の力を示す要素として認識される字である。
構成要素
啇(祭壇)+攵(動作)
STROKE ORDER
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MEANINGS
互角の力で対峙する相手
かたき、敵対、対等の相手、匹敵
強さと拮抗、互角に渡り合う気概(人名にはほぼ用いない)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。