◆ 元の意味(古代)
正妻、本妻
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KANJI ETYMOLOGY
chaku
画数
14画
成り立ち
形声
部首
女(おんなへん)
分類
常用漢字
正妻と正統の血脈を象徴する、家督を継ぐ嫡流の重み
ORIGIN
『說文解字』女部に「嫡は孎なり。女に从ひ啻聲」とあり、正妻、正統の妻を指す字として収められている。形声の字で、意符の「女」が女性の身分を示し、音符の「啻(テキ・チャク)」が音を表す。「啻」は「のみ」「ただ」と訓じ、唯一無二であることを意味する語であり、ここから「嫡」は数多の妻妾の中でただ一人の正妻、すなわち本妻を指す字となった。白川静『字統』は、古代の宗法社会において嫡庶の別が極めて重要であったことを指摘する。嫡妻の生んだ長子を「嫡子」と呼び、家を継ぐ正統な後継者と定められ、庶子(妾の子)と厳格に区別された。藤堂明保『漢字源』は語源として「啻」が「適(かなう・ぴったり当てはまる)」と同系であるとし、「家格にぴったり当てはまる正統な妻」の意から派生したと説く。周代の宗法制度では、嫡長子相続が家と国の秩序を支える根幹であり、「立嫡以長」(嫡を立つるに長を以てす)が原則とされた。後に「嫡流」「嫡孫」など、血統の正統性を表す語に広く用いられるようになり、本家本流を示す字として定着した。日本でも武家社会において嫡男の地位は絶対であり、家の継承を担う重い使命を背負う字として尊ばれてきた。
構成要素
女(意符) + 啻(音符・唯一の意)
STROKE ORDER
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MEANINGS
正妻、本妻
正統な後継者、本家筋、嫡子
本流を継ぐ正統な気品と、家を背負う責任感を備えた人格
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。