◆ 元の意味(古代)
穀物の穂が揃って同じ高さで立つ
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KANJI ETYMOLOGY
sei
画数
8画
成り立ち
象形
部首
斉(せい)
分類
常用漢字
穀物の穂が同じ高さで揃う象形。等しさと調和の徳を示す。
ORIGIN
『説文解字』齊部に「齊は禾麥の吐穗上平なり、象形」とあり、許慎は禾(稲)と麦の穂が穂先を揃えて高さが平らに見える光景を象った象形字と説く。白川静『字統』もこの説を支持し、三つの穂状の形が並び立ち上が揃って整っている字源図を示し、ここから「ひとしい・そろう」という意味が生じたと記す。古代農耕社会において穂の揃いは収穫の良否を象徴し、また神に奉る供物として穂を揃えて捧げる祭祀的所作とも結びついた。後に「齋(ものいみ)」と通用し、心身を整えて神に対する厳粛な態度をも表すようになる。藤堂明保『漢字源』は同系字として「済(そろって渡る)」「剤(量を等しく揃えた薬)」「擠(押し揃える)」を挙げ、「同じ高さ・水準にそろう」を共通義とする。古典では『論語』為政「斉之以礼、有恥且格」は礼によって民を斉一に治める統治理念であり、『荀子』修身「君子貧窮而志広、富貴而体恭、安燕而血気不惰、労倦而容貌不枯、怒不過奪、喜不過予、是法勝私也、書曰、無有作好、遵王之道、無有作悪、遵王之路、此言君子之能以公義勝私欲也」の徳目とも響きあう。地名としても古代中国「斉国」、日本でも斉藤・斉田・斉木など姓に多く見られ、人名でも「ひとしい・等しく整った人格」を願う字として男女ともに用いられる。
構成要素
穂が揃って立つ象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
穀物の穂が揃って同じ高さで立つ
ひとしい、そろえる、ととのう、つつしむ
調和と平等、整った人格と公平な徳を象徴する字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。