◆ 元の意味(古代)
旗が翻る、ほどこす
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KANJI ETYMOLOGY
shi
画数
9画
成り立ち
形声
部首
方(ほうへん)
分類
常用漢字
旗を翻し恵みを敷きひろめる、徳を施す字
ORIGIN
『説文解字』巻七上「施、旗皃(きぼう)なり。㫃(えん)に从ひ也聲」と説く。意符「㫃」は旗が風になびく形を象った字、声符「也」と組み合わせた形声字である。本義は旗が風に翻るさまであり、そこから「ひろげる・しきのべる」「ほどこす・施与する」の意に転じた。白川静『字統』は、㫃部の字は軍旗・氏族旗を示す字群であり、施は族旗を立てて命令・恩賜を施行する儀礼に発すると説く。古代の「施」は王が旗を樹立して政令を布告し、また民に恩恵を分かつ動作を含意した。『書経』堯典に「光を四表に被し、格于上下、克く明峻徳を明らかにし、以て九族を親しむ」の文脈で「施」字が用いられ、徳治の語として重んじられた。藤堂明保『漢字源』は、声系「也・地・池・施」が「平らに広がる」核義を持つことを指摘し、「敷き広げる・押し広める」意を共通とする。仏教伝来後は「布施(ふせ)」「施主」など宗教語に多用され、慈悲の徳を示す字として浸透した。「施行・実施・施設」など現代熟語も豊富である。日本の命名では恵み深さ・利他の精神を表す字として男女ともに用いられ、特に「施恩(しおん)」「美施(みのり)」など慈愛を込めた組合せが好まれる。
構成要素
㫃(旗)+也(声)
STROKE ORDER
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MEANINGS
旗が翻る、ほどこす
ほどこす。しく。おこなう
他者へ恵みを及ぼす慈愛と、徳を世に広げる行動力を象る
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。