◆ 元の意味(古代)
湾曲した竹編みの器
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KANJI ETYMOLOGY
kyoku
画数
6画
成り立ち
象形
部首
曰(いわく)
分類
常用漢字
編み竹器の湾曲した姿に由来し、しなやかさと旋律を宿す字
ORIGIN
『說文解字』に「曲は象器、曲げて受ける所以なり。或は曲を蠶薄と曰ふ。凡そ曲の屬皆曲に从ふ」とあり、許慎は本字を、湾曲して物を受け入れる竹編みの器、すなわち養蚕に用いる「蠶薄(さんぱく)」を象った象形字と説く。甲骨文・金文の字形を見ると、長方形を曲げて両端を丸めた籠状の器物を真上から見た形がそのまま字形となっており、許慎の説と整合する。白川静『字統』は、これを「竹を曲げて編んだ箕や籠」の象形と認め、まっすぐではなく柔らかく撓む性質ゆえに「まがる」の意が広く派生したと述べる。『漢字源』藤堂明保は、声系として「曲」「局」「跼」を挙げ、いずれも「狭く折り曲げる」イメージで通じると指摘し、語感の根に「縮こまり折れ曲がる」運動性があるとする。意味展開は古く、『書経』『詩経』にすでに「邪曲」「委曲」など道徳的・社会的な「ねじれ」「丁寧な気配り」へと比喩的に拡張する用例が現れた。さらに音楽用語としての「曲」は、旋律が直線的でなく上下に揺れ動くことから生まれたとされ、『楚辞』『文選』を経て、漢代以降「楽曲」「歌曲」の中核語となる。日本でも雅楽・能楽の「曲」、和歌の「節曲」など、芸能語として深く根付いた。名乗りでは音楽の才や柔軟な人柄を願う字として用いられる。
構成要素
曲がった籠の形を象る象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
湾曲した竹編みの器
まがる、まげる、楽曲、おもむき、すみずみ
しなやかで柔軟、音楽的感性と豊かな情趣を備えた印象
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。