◆ 元の意味(古代)
蒸し器(甑)、湯気が重なり立ちのぼる
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KANJI ETYMOLOGY
sou
画数
11画
成り立ち
象形
部首
曰(いわく)
分類
常用漢字
蒸籠から立ちのぼる湯気を象り、重なり連なる時を伝える字
ORIGIN
「曽」は「曾」の新字体であり、古文字に遡ると、上部に湯気が立ちのぼる象形、中央に蒸籠の本体、下部に台座(甑の脚部)を配した三段構成からなる象形字である。『說文解字』には「曾は詞の舒なり。八に从ひ從ひ囪聲」とあり、許慎は許氏特有の声韻分析を行うが、その本義は実は穀物を蒸す調理器具「甑(こしき)」の象形にあったと白川静『字統』は明確に修正する。白川は、上部の「八」は左右に分かれて立ちのぼる湯気を、中央の「囱」は蒸気の通る格子状の底板を、下部の「曰」は受け皿を表すと精細に分析し、「曽」が古代飲食祭祀の核となる蒸し器そのものを写したと結論づける。『漢字源』藤堂明保もこの読みを支持し、後に「層」「増」「贈」など「重ねる」「積み上がる」意を共有する声系語群が「曽」を声符に持つことを示し、本字の根に「幾重にも重なる」イメージがあることを裏付けた。意味展開は早くから比喩的方向に進み、「かつて」「すでに」のように時間が幾重にも重なって過去になる感覚を表す副詞、また「曽祖父」「曽孫」のように世代が重なる血縁関係を指す語へと発展した。『詩経』『楚辞』にすでに副詞「曽」が現れ、漢文学の重要な語法のひとつとなった。日本では地名「曽我」「曽根」など古くから固有名に用いられ、奥行きある時間性を匂わせる字として親しまれている。
構成要素
湯気・蒸籠・台座を象る象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
蒸し器(甑)、湯気が重なり立ちのぼる
かつて、すでに、世代を重ねる、ひいおじいさん(曽祖父)
幾代にもわたる繋がりを尊び、深い時間性を抱く落ち着いた印象
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。