◆ 元の意味(古代)
玩好の品を相手に送り重ねて与えること、贈答。
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KANJI ETYMOLOGY
zou
画数
18画
成り立ち
形声
部首
かいへん
分類
常用漢字
他者に物を送り与える、贈答の意を持つ字。
ORIGIN
『説文解字』に「贈は、玩好(がんこう)相送るなり。貝に从ひ、曾聲」とあり、許慎は貝を意符、曾(ソウ)を声符とする形声字と解する。本義は「貴重な玩具・装身具などの愛玩品を相手に送り与えること」、すなわち贈答である。白川静『字統』は、曾はもと甑(こしき)すなわち蒸し器の象形に由来し、湯気が幾重にも立ちのぼる形から「重ねる」「累ね加える」意を内に持つとする。贈はその曾声を借りて、貝=財を相手の上に積み重ねるように差し出す行為を表し、そこから「贈与・贈答」の意が生じたと述べる。白川はさらに、古代の聘礼・葬礼における贈遺の習俗に触れ、贈が単なる物のやりとりではなく、人と人との関係を厚くし、霊魂を慰める儀礼的行為であったことを強調する。藤堂明保『漢字源』は曾声の字群(増・層・贈など)が「重ねて加える・上に上へ積む」という共通義をもつとし、贈も「相手の手元に財を加え増す」行為を本義とすると説く。藤堂は贈呈・贈与・追贈・寄贈などの熟語を整理し、特に死後に官位を追って与える「追贈」が日本の朝廷儀礼に深く根付いた用法であると指摘する。
構成要素
貝(意符)+曾(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
玩好の品を相手に送り重ねて与えること、贈答。
おくる、贈与する、追贈する。
★人名にはほとんど用いられないが、贈答・恩恵の語感は良い。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。