◆ 元の意味(古代)
酒や水を盛る木の器
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KANJI ETYMOLOGY
hai
画数
8画
成り立ち
形声
部首
木(き)
分類
常用漢字
木をくり抜いた酒の器。祝祭と契りを結ぶ吉祥の字。
ORIGIN
『説文解字』木部に「桮(杯の本字)は㔶なり。木に従ひ、否声」とあり、形声字。古字は「桮」で、後に俗字「杯」が広まり、現代では「杯」が標準字となった。義符の木は素材(古代の盃が木をくり抜いて作られたこと)を、声符の「不(否)」が音を伝える。白川静『字統』は、上古の祭祀において木製の盃に酒を注ぎ神に献ずる儀礼が盛んであったこと、青銅器の「斝(か)」「觚(こ)」と並び、木製・陶製の杯が日常から祭儀まで広く用いられたことを指摘し、字源に祭礼性を読み取る。藤堂明保『漢字源』はPUO系の音から「ふくらむ・くぼむ」の語感を読み、「胚」「坏」「倍」と同系で、内側がくぼんで液体を含む器という形態的特徴を共有すると説く。古典での用例は『詩経』『楚辞』『論語』に多く、特に唐代の李白「将進酒」の「将に酒を進めん、杯を停むること莫れ」、王維「送元二使安西」の「君に勧む更に尽くせ一杯の酒」など、別離・歓楽・友情の象徴として詩文に詠じられた。日本でも古代から「さかずき(酒坏)」の訓を当て、宮中の酒宴・婚礼の三三九度・武家の出陣盃など、人生の節目を彩る器として尊ばれた。「祝杯」「乾杯」「優勝杯」など、慶祝の場には必ず登場する華やかな字である。
構成要素
木(意符)+不(声符・くぼむ)
STROKE ORDER
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MEANINGS
酒や水を盛る木の器
盃/酒杯/優勝杯
祝祭と豊かさ、人と人との契りを結ぶ温かな縁。豊穣と慶祝に満ちた人生を願う字。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。