◆ 元の意味(古代)
桜桃(ゆすらうめ)など果実の連なる木
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KANJI ETYMOLOGY
ou
画数
21画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
桜の旧字体。日本の春を象徴する華やぎと儚さを湛える一字
ORIGIN
『説文解字』木部に「櫻は果なり。木に従ひ嬰聲」と記される。許慎は櫻をユスラウメ・桜桃の類とし、本来は果樹を指す字であった。声符「嬰」には「赤子、頸飾り、めぐる」の意があり、頸に飾る玉のように果実が枝に連なる姿を響かせる。『字統』によれば、嬰は貝を首に巡らせる装飾の象形に通じ、櫻はその玉飾りに見立てた赤い果実の連なりから命名された。中国における櫻の本義は桜桃(さくらんぼ)であり、観賞用の花桜ではなかった点が日本との大きな違いである。日本に伝来した櫻の字は、固有種であるソメイヨシノ・ヤマザクラなど花を主目的とする桜に当てられ、独自の文化的展開を遂げた。『万葉集』には桜を詠む歌が四十首以上あり、平安時代の『古今和歌集』では「花」といえば桜を指すまでに地位が上昇した。『漢字源』は、桜が日本人の死生観・美学を象徴する花となり、本居宣長の「敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花」に至って国民的精神の表象となった経緯を解説する。新字体「桜」は嬰の中央を「女」一字に簡略化した形だが、旧字「櫻」は連なる玉と女性的優美を併せ持ち、書道・古典・神社仏閣・人名において尊ばれる。儚さと華やかさが同居する、最も日本的な一字である。
構成要素
意符『木』+ 音符『嬰(エイ)』
STROKE ORDER
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MEANINGS
桜桃(ゆすらうめ)など果実の連なる木
サクラ、桜の花、日本の象徴的花木
華やぎと儚さを併せ持ち、和の美意識を体現する字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。