◆ 元の意味(古代)
口先で偽りを述べ、人を惑わし損なうこと。詐術。
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KANJI ETYMOLOGY
gi
画数
12画
成り立ち
形声
部首
欠(あくび)
分類
常用漢字
口先で人を惑わし欺く意の字
ORIGIN
『説文解字』巻八下・欠部は「欺は詐なり。欠に従ひ其聲」と説き、口を開けて偽りを述べ人を欺くさまを示す形声字とする。声符「其」は箕(み)の象形で、もとは穀物を選り分ける道具を表すが、ここではギ音を担う音符として用いられる。白川静『字統』は、「欠」が口を開けて息を吐く人の形であり、「其」を音符として加えて、口先で人を惑わす行為を字形化したと解する。藤堂明保『漢字源』は、「其」のギ音が「相手をはぐらかして本筋から外す」イメージを持ち、「期」「基」とは別系で、欺・詐の語族に属すると指摘する。古典では『論語』『孟子』に「欺くなかれ」「自らを欺く」など、誠実さに対する反語として頻出し、儒家倫理の要となる「誠」と対立する概念として位置づけられた。「自欺」は自己欺瞞を意味し、宋学では特に重要な内省の対象とされる。日本でも漢籍を通じて受容され、法律用語「詐欺」など現代の社会語彙にも深く根を下ろす。人名にはほぼ用いないが、誠実さを論ずる文脈での反対概念として教養語に欠かせない字である。
構成要素
「欠(口を開けた人の形)」+音符「其(ギ)」の形声字。
STROKE ORDER
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MEANINGS
口先で偽りを述べ、人を惑わし損なうこと。詐術。
あざむく。だます。「詐欺」「欺瞞」「自欺」など、虚偽による害意を含む語に使われる。
ネガティブな意の字で、人名には通常用いない。誠実の対概念として教養上重要。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。