◆ 元の意味(古代)
口を開けて息を吐く人(あくび)
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KANJI ETYMOLOGY
ketsu
画数
4画
成り立ち
象形
部首
欠(あくび)
分類
常用漢字
口を開けて息を吐く人の象形。不足と転換、両面を宿す素朴な一字
ORIGIN
『説文解字』欠部に「欠は張口して气を悟(さと)らす(=あくびする)なり。象形」と記される。許慎は欠を、人が口を大きく開けて息を吐く姿、すなわちあくびの象形であると明確に定義した。古代の甲骨文・金文を見ると、欠は跪(ひざまず)く人の上半身が口を大きく開けて息を吐く形を写し取った典型的な象形文字である。『字統』によれば、欠は古代中国の祭祀や呪術において、口から霊気を吐き出す行為を表し、霊的・身体的な「気の動き」を象徴する重要な部首となった。歌(歌)・歎(嘆)・歓(歓)・飲(飲)・吹(吹)など、口の動きや呼吸に関わる多くの字が欠を構成要素として含むのはこのためである。『漢字源』では、欠は本来あくびを意味したが、後に「いる」(=必要とする)と通用するようになり、「欠席」「欠如」「欠乏」など「足りない、かける」という意味に転じたと解説される。これは別字「缺(ケツ・かける)」との混用が定着した結果である。新字体では缺を欠で代用するようになり、現代日本語の「欠ける」「欠点」はすべて元来の缺の義を継承している。素朴な象形でありながら、呼吸・気の循環・不足という人間存在の根源的局面を一字に湛える、深遠な字である。
構成要素
象形(口を開けて息を吐く人の姿)
STROKE ORDER
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MEANINGS
口を開けて息を吐く人(あくび)
かける、足りない、欠席する、あくび
謙虚に己の不足を知り、息長く生きる素朴な徳を宿す字
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。