◆ 元の意味(古代)
水のように公平な刑罰・規範、神獣が邪を祓って導く正道
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KANJI ETYMOLOGY
hou
画数
8画
成り立ち
会意
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
水のごとく公平に流れ、邪を祓い世を整える普遍の規範を示す字
ORIGIN
『説文解字』に「灋は刑なり、平らかなること水のごとし、故に氵に从う。廌は不直なる者に觸れて之を去らしむる所以なり、故に去に从う」とあり、本字は「灋」と書き、氵・廌・去の三要素から成る会意字であった。「廌(タイ)」は古代中国の伝説上の神獣で、一角獣にして人の善悪を見分け、不正なる者を角で突き退けると信じられていた。すなわち「灋」とは、水のように平らで偏りなく、神獣が邪悪を排除して残った正しき道、これすなわち刑罰・規範の根本である、という思想を字形に凝縮したものであった。後に簡略化されて「廌」が脱落し、現行の「法」が定着する。白川静『字統』は、廌を裁判の場で誓約として供える獣と解し、神判によって真偽を決する古代法廷の儀礼を字源に見る。藤堂明保『漢字源』は、「乏」と「法」を同根語とし、欠けた部分を補い均すという「平準化」の働きが法の本義であるとする。古来、儒家は「礼」、法家は「法」を治の根幹に置いたが、いずれも水の如き公正さを理想とした。仏教伝来後は梵語dharma(達磨)の訳語として「法」が当てられ、宇宙の真理・教え・存在そのものをも意味する深遠な字となった。日本では律令以来、国家統治の基底語として今日に至る。
構成要素
氵(水の平らかさ)+去(去る・除く) ※古字は廌(神獣)を含む
STROKE ORDER
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MEANINGS
水のように公平な刑罰・規範、神獣が邪を祓って導く正道
法律、規則、方法、仏法(真理)、手本
★公正で揺るぎない人格、人を導く規範となる存在、真理を求める精神
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。