◆ 元の意味(古代)
水がじわじわとしみ込むこと
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KANJI ETYMOLOGY
shin
画数
10画
成り立ち
会意兼形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
水を箒で掃き入れるように徐々に染み込ませることを表す字
ORIGIN
『説文解字』水部に「浸は水なり。水に従い𠾗(シン)声」とあり、本義は「水がしみ込む」ことを表す形声字である。字形は意符「氵(水)」と、又(手)と帚(ほうき)を組み合わせた声符からなる。声符部分は、手で箒を持ち掃き入れる姿を象る会意で、ここから「徐々に・少しずつ・行きわたらせる」という核義が生まれる。白川静『字統』は、この声符を「侵」と同源と捉え、浸を「水が少しずつ侵入してゆく」と解し、軍事用語「侵」(陣地を徐々に押し進める)と水文用語「浸」(水が徐々に染み込む)が同じ造字発想を共有することを指摘する。藤堂明保『漢字源』は、声符の核義を「次第にしみ通る」とし、浸を「水がじわじわとしみ込む」と説明する。本義の物理的な「水がしみ込む」から、「物体を液体に漬ける」(浸漬・浸染)、「徐々に広がる」(浸潤・浸透)、「思想や習慣が広まる」(浸染・教化が浸る)、「水害で水びたしになる」(浸水)など、水に限らず影響や変化が時間をかけて深く広く及ぶさまを表すようになった。仏教漢訳語では「煩悩に浸る」のように、心が外界の影響を受けて染まる比喩としても用いられた。日本古典では「涙に袖を浸す」のような情感表現で、深い悲しみや感動が身に染み入る様を描く重要語となった。人名としての用例は少ないが、「物事に深く没入し、誠実に染まり込んでゆく真摯さ」を象徴する。
構成要素
氵(水)+又(手)+帚(ほうき、掃き入れる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
水がじわじわとしみ込むこと
ひたす、ひたる、しみる、徐々に広がる
★深く没頭し、誠実に物事に染まり込む真摯な人
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。