◆ 元の意味(古代)
文字を書きつける薄板・木札。
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KANJI ETYMOLOGY
han
画数
8画
成り立ち
形声
部首
かた
分類
常用漢字
文書や戸籍を記す薄い木札、版木を意味する形声文字。
ORIGIN
「版」は片(薄い木板)を意符、反(ハン)を声符とする形声文字である。『説文解字』巻七上に「版は判なり。片に從ひ反聲」とあり、許慎は「判」と訓じ、二つに分けた板、すなわち木札を意味するとした。古代中国においては、紙が普及する以前、文字は薄い木札や竹簡に書かれており、「版」はその木札・板書の媒体を指す字であった。さらに戸籍簿を「版籍」と称したように、人口や土地を記録する公的文書の意も帯びていた。白川静『字統』は、片を意符に反を声符とする形声字とし、「版」はもと板書のための薄板を意味し、転じて戸籍・図籍、さらに版築(土を突き固めて壁を作る板枠)、印刷の版木の意へと展開したと述べる。白川は周代の「板」と「版」が通用する例を引き、両者がもと同源で板状の物を指すことを指摘する。藤堂明保『漢字源』では、反は「そらして広げる」意を含み、平たく広がった板を「版」と呼ぶと説く。藤堂は「版」が単なる物理的な板から、書写媒体・印刷媒体・公文書へと意味を広げた経緯を整理し、「版図」「出版」「版権」などの近代語への展開を解説する。三家いずれも、薄板から戸籍・印刷の版へという意味の発展を認める点で一致する。
構成要素
片(意符)+反(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
文字を書きつける薄板・木札。
板、版木、印刷の版、戸籍簿、出版。
★物事を形に残す確かさ、世に広めていく力を願う字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。