◆ 元の意味(古代)
石を積んだ小要害、とりで。
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KANJI ETYMOLOGY
sai
画数
11画
成り立ち
会意兼形声
部首
いし
分類
人名用漢字
石を積んで築いた小規模な要害、とりで。守備・拠点の象徴だが、軍事色が強く名乗りは限定的。
ORIGIN
「砦」は会意兼形声文字で、上部「此(シ・サイ)」と下部「石」からなる。此は「ここ」「止まる」の意を担う声符兼意符であり、石は要害の構築素材を示す意符である。許慎『説文解字』には小篆形での「砦」は載らないが、後出の字書『廣韻』『集韻』に「砦、栅なり、塞なり、營の小なるもの」とあり、本城に対する小さな出城・前哨拠点を指すと説かれる。白川静『字統』は、砦が「寨」と通用し、石または木柵を巡らせて築いた防衛拠点を本義とし、特に山地や辺境において自然地形を生かして築かれる小規模な軍事施設を指したと論じる。日本では中世の山城・出城・砦が地域防衛の要として無数に築かれ、「狼煙台」「物見砦」など機能的多様性を持ったことを指摘する。藤堂明保『漢字源』は会意兼形声とし、此声系(疵・呰・雌など)が「小さくまとまる」「分かれて止まる」共通義を担うことを示し、砦は「小さくまとまった石の防御陣地」の本義から「拠点」「最後の守り」の比喩義に展開したとする。命名では軍事色ゆえ用例は少ないが、「揺るがぬ守り」「最後の砦」など堅牢さの象徴として人物の通称に稀に用いられる程度である。
構成要素
此+石
STROKE ORDER
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MEANINGS
石を積んだ小要害、とりで。
砦、要害、最後の拠点。
★軍事色が強く、命名での使用は推奨されない。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。