◆ 元の意味(古代)
刺青を施された奴隷、転じて子ども
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
dou
画数
12画
成り立ち
形声
部首
たつ
分類
常用漢字
純真無垢な子どもを表し、清らかな童心、若々しい生命を象徴する字。
ORIGIN
「童」は本来、罪を得て頭髪を剃られた奴隷・召使いを表す字であった。許慎『説文解字』䇂部に「童は男に罪有る者を奴と曰ひ、奴に曰く童、女に曰く妾。䇂に従ひ重省声」とあり、上部の䇂(けん)は刑罰の刺青を加える針の象、下部の重は音と人を意味する要素を含み、刑罰によって身分を落とされた者を本義とする。白川静『字統』は、童の上部はもと辛(入れ墨用の針)であり、額に刺青を施された奴隷・召使いの男子を表す字であったとし、剃髪してまだ冠をつけぬ未成人の少年もまたこの字で表されるようになり、やがて未冠の少年・幼児一般を指す語に転化したと説く。藤堂明保『漢字源』は、童を「重」「動」と同系の音とし、「土を盛り重ねる」「人を圧して下に置く」の意から派生して「身分が下の者・幼い者」を表すに至ったと述べる。漢字本来の暗い由来とは別に、後世の用法では「童」は完全に純真な子どもの意に転じ、「童心」「童顔」「神童」「童謡」など、清らかさ・若さ・無垢を象徴する語の中核となった。日本でも「わらべ」「わらわ」と訓じ、童歌・童子・童男童女など、神聖性と純粋性を帯びた子どもの語感を持つ。命名では「童」一字は稀だが、純粋・若々しさを願う名に用いられることがある。
構成要素
立+里(音重の省)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
刺青を施された奴隷、転じて子ども
わらべ、子ども、童心、童謡、神童
★純真、若々しさ、童心。やや古風な語感。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。