◆ 元の意味(古代)
経書に注記を記す薄い竹札
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
sen
画数
14画
成り立ち
形声
部首
竹(たけかんむり)
分類
—
言葉をしたためる薄き竹片、便箋の雅な源流。
ORIGIN
「箋」は竹を意符、「戔」を音符とする形声字である。『説文解字』竹部に「箋、表識書也」とあり、書物に注記や標識を記すための小さな竹札を指したのが原義である。音符「戔」は刃物で薄く削ぎ落とすイメージを持ち、賤・浅・銭などとともに「うすい・小さい」という共通義を担う(藤堂明保『漢字源』)。白川静『字統』は箋について、紙以前の書写媒体としての竹簡から派生し、後に注釈・小書きの意へ広がったとする。漢代には鄭玄の『毛詩箋』のように経書注釈の体裁名となり、唐宋以降は薄く美しい紙片すなわち詩箋・花箋・薛濤箋などへと意味が拡張された。諸橋轍次『大漢和辞典』は箋の語義を「ふだ・注釈・てがみ・うすぎぬ」と整理する。日本でも便箋・付箋・処方箋として広く生き残り、薄く、しかし言葉を載せる繊細な媒体という原義を保つ。落合淳思によれば戔声系字は西周以降の形声派生で、甲骨文には遡らない。
構成要素
竹(意符・竹簡)+戔(音符・薄い小片)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
経書に注記を記す薄い竹札
手紙や書き付けに用いる紙片。便箋・付箋。
言葉を大切に綴る、心の機微に敏感な子へ。文才と誠実な伝達の心、繊細で美しい感性を願う名。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。