◆ 元の意味(古代)
糸でぐるりと巻き束ねること。
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KANJI ETYMOLOGY
yaku
画数
9画
成り立ち
形声
部首
いと
分類
常用漢字
糸を束ね締める、契りと節度を結ぶ字。
ORIGIN
約は「糸」を意符、「勺(しゃく)」を声符とする形声文字である。許慎『説文解字』巻十三上の糸部に「約、纏束也。从糸勺聲」と記され、糸や紐をぐるりと巻きつけて束ねくくることを本義とする。勺は柄杓の象形で「すくい取る」「ひと握りに収める」意を含み、糸を一括にまとめる印象に通じる。白川静『字統』は、約を「束ね締めることから、誓約・契約・約束へと意味が展開した字」とし、古代の盟約は縄や糸を絡めて結ぶ儀礼的行為に基づくと述べる。藤堂明保『漢字源』は「ヤク」の音を「勺・酌・的」と関連づけ、「ぎゅっと小さく絞る」共通義を持つ語族とする。糸を引き締めることから「節約(むだを省き締める)」「簡約(要点に絞る)」「制約」「要約」など、節度をもって締めくくる意が広がった。また、人と人との結びつきを意味する「約束」「契約」「盟約」は、糸で結ぶがごとく言葉を結びつける誠実さを根幹とする。約は、引き締めの徳と、誠の絆を結ぶ信義の字であり、つつましく確かな人柄を願う命名にも適う、品格ある字である。
構成要素
糸+勺
STROKE ORDER
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MEANINGS
糸でぐるりと巻き束ねること。
つづめる。ちぎる。約束。要約。節約。
★信義と節度。誠の絆を結ぶ堅実な徳を願う字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。