◆ 元の意味(古代)
食用となる青菜、野菜。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
sai
画数
11画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
常用漢字
食用の青菜。瑞々しさと健やかな生命力の象徴。
ORIGIN
「菜」は艸(くさかんむり)と采(さい)を声符とする形声文字である。許慎『説文解字』艸部に「菜、艸之可食者。从艸采聲」とあり、本義は「草の食すべきもの」、すなわち食用となる青菜・野菜の総称である。古代中国では穀物以外の植物性食材を広く「菜」と称し、五菜(葵・藿・薤・葱・韮)として礼記にも記される基本食材であった。白川静『字統』によれば、声符の「采」は「爪」と「木」から成る会意字で、手で木の葉や実を摘み取るさまを表す。これに艸を加えて、人が摘み採って食する草、すなわち野菜を示す。さらに『字統』は、古代の祭祀においても菜は神饌として供えられ、生命を支える清浄な植物性食物として尊ばれたと述べる。藤堂明保『漢字源』は、「采」が「サイ」の音で「えり分けて取る」意を含み、艸と結びついて「食用に選び摘む草」を表す形声字と説く。日本でも古来「な(菜)」と訓じ、「菜の花」「青菜」「白菜」「菜園」など瑞々しい食生活と結びつく語を多く生んだ。命名では爽やかさ、健康、瑞々しい美しさの象徴として、特に女子名に好まれる人気字である。
構成要素
艸(意符)+采(音符)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
食用となる青菜、野菜。
野菜、青菜、おかず。
★瑞々しく健やかな美しさ、自然体の爽やかさ。可憐で生命力ある女性像。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。