◆ 元の意味(古代)
手で摘み取る、選び取る
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
sai
画数
8画
成り立ち
会意
部首
のごめ
分類
人名用漢字
采配の華。
ORIGIN
『説文解字』に「采、捋取也。从木从爪」とあり、許慎は爪(手指)と木(樹木)の会意により、樹上の実や葉を手で摘み取る意とする。本義は「採取」、後に「採」字へ分化したが、独り「采」は「いろどり」「風采」「采配」など、選び取られた精華・人格の輝きを表す字義へと拡がった。白川静『字統』は、爪を上に置く字形は神聖な果実を選び取る祭祀的所作を象り、選択・抜擢に伴う霊的価値を蔵すると論じる。藤堂明保『漢字源』は、サイの音が「採」「彩」「菜」と同系で、「より分けて選び取る」核義を共有する語族を成すと分析し、「文采」「神采」が人間性の輝きを称える語として展開した経緯を説く。『詩経』に「采采巻耳」と見え、古代より風雅な選択行為を象徴した。日本では「采女(うねめ)」が宮廷に仕える美しき女官を指し、「采配を振るう」は将帥の権威を示す。命名にあっては、人材を見抜く眼識・華やかな風采・指導者としての才覚を寓する字として、男女を問わず用いられる。
構成要素
爪(手)+木(樹木)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
手で摘み取る、選び取る
いろどり、風采、采配
★華やかな風采と人を見抜く眼識を象徴。指導者・芸術家の家系に好まれる。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。