◆ 元の意味(古代)
本義は草の色、すなわち青と緑が混ざり合った深い青緑色である。生命力に満ちた草木の色を指す一方、古代中国の色彩感覚では青空・海・遠山・若草を含む広範な「あお」を表現し、自然界の壮大さを担う色名として用いられた。
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KANJI ETYMOLOGY
So
画数
13画
成り立ち
形声
部首
艸部
分類
人名用漢字
「蒼」は「艸(くさかんむり)」を意符、「倉」を声符とする形声字で、草の茂る深い青緑色を本義とする。広大な空・海・若々しい草木の色を象徴し、爽やかさと壮大さを兼ね備えた一字。
ORIGIN
「蒼」は篆文の段階で「艸」と「倉(そう)」を組み合わせた形声字として確立した。「艸(くさかんむり)」は二本の草を象った象形で植物を表す意符。「倉」は穀物を納める高い倉の形を象った象形で「くら」の意をもつが、本字では音「ソウ」を示す声符として用いられる。許慎『説文解字』には「艸色なり」とあり、草の色=深い青みがかった緑を本義とする。古代中国では青と緑の境界を厳密に区別せず、青空も若草もまとめて「青/蒼」と呼ぶ感覚があり、「蒼」はその中でも草木の生い茂る濃い青緑を指した。後に「蒼天(あおぞら)」「蒼海(あおうみ)」「蒼然」「蒼生(民草)」のように、広大な空や海、無数の人々をも指す語へと拡大した。また「蒼白」「蒼老」のように、生気を失った青ざめた色や、老いて灰白色を帯びるさまも表す。
構成要素
上部の「艸(くさかんむり)」は二本の草を象った象形で植物を表す意符。下部の「倉」は屋根・戸・口の組み合わせで穀倉を象った象形で、本字では声符「ソウ」を担う。意符+声符による形声字の典型例である。
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MEANINGS
本義は草の色、すなわち青と緑が混ざり合った深い青緑色である。生命力に満ちた草木の色を指す一方、古代中国の色彩感覚では青空・海・遠山・若草を含む広範な「あお」を表現し、自然界の壮大さを担う色名として用いられた。
現代では深い青・濃い青緑色を指す語として用いられ、「蒼天」「蒼海」「蒼空」など雄大な自然を形容する語に多く現れる。一方で「蒼白」「顔面蒼白」のように、血の気が引いた青白さを意味する用法もあり、文脈により対照的なニュアンスをもつ。
広い大空や深い海のように、雄大で爽やかな心をもった人に育ってほしいという願いを込めて用いられる。落ち着きと若々しさを併せもつ字として、近年男児名で高い人気を獲得しており、「蒼」一字や「蒼空」「蒼介」「蒼真」などの組み合わせで広く使われる。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。