◆ 元の意味(古代)
本義はハスの実(蓮子・はすのみ)であり、水面に開いた花の中心にできる蜂の巣状の実を指した。後に転じて、根(蓮根)・茎・葉・花を含むハスという植物全体を意味するようになり、その清らかな姿が文化的・宗教的に重んじられた。
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KANJI ETYMOLOGY
Ren
画数
13画
成り立ち
形声
部首
艸部
分類
人名用漢字
「蓮」は「艸(くさかんむり)」を意符、「連」を声符とする形声字で、水面に連なって咲くハスの花を表す。仏教では泥中より咲く清浄の象徴として尊ばれ、清廉と気高さを象徴する一字。
ORIGIN
「蓮」は篆文の段階で「艸」と「連」を組み合わせた形声字として現れる。「艸(くさかんむり)」は二本の草を並べた象形で、植物全般を表す意符として広く用いられる。「連」は「車」と「辵(しんにょう)」から成り「つらなる・つづく」の意をもつ字で、本字では音「レン」を示す声符として働きつつ、ハスの花や葉が水面に連なって広がる様も意識される。許慎『説文解字』には「芙蕖の実なり」とあり、本来は蓮の実(蓮子)を指した。後に蓮の植物全体を指す語へと拡大した。中国では古くから蓮は「君子の花」として、泥の中から汚れずに清らかな花を開くさまが尊ばれ、北宋の周敦頤『愛蓮説』に「蓮の出淤泥而不染」と称えられた。仏教伝来とともに日本にも入り、極楽浄土の蓮台、観音の蓮華座など聖なる象徴として根付いた。
構成要素
上部の「艸(くさかんむり)」は二本の草を象った象形で、植物を意味する意符。下部の「連」は「車」と「辵(しんにょう)」から成り、「つらなる・つづく」の意と音「レン」を担う声符。両者が合わさって水面に連なるハスを示す。
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MEANINGS
本義はハスの実(蓮子・はすのみ)であり、水面に開いた花の中心にできる蜂の巣状の実を指した。後に転じて、根(蓮根)・茎・葉・花を含むハスという植物全体を意味するようになり、その清らかな姿が文化的・宗教的に重んじられた。
現代ではハスの花・植物全体を指す語として用いられる。仏教文化と結びつき、清浄・悟り・極楽の象徴として親しまれ、夏の風物詩としての美しさも愛される。蓮華・蓮池・睡蓮など関連語も多く、芸術や文学のモチーフとして広く登場する。
泥中にあっても清らかに咲く蓮のように、汚れなく気高く育ってほしい、芯の通った清廉な人柄になってほしいという願いを込めて用いられる。近年は男児名で「蓮(れん)」一字が圧倒的人気を誇り、すっきりとした響きと深い象徴性で支持されている。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。