◆ 元の意味(古代)
穀物の干した茎。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kou
画数
17画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
—
稲などの茎を干したわら、また草稿。
ORIGIN
「藁」は艸を意符、稾(コウ)を音符とする形声文字で、稾自体が「禾+高」から成り、「高く伸びた穀物の茎」を意味する。許慎『説文解字』禾部の稾の項に「稈なり。禾に従い高声」とあり、稲麦の茎を本義とする。後にその穀物の茎を干した残部、すなわち「わら」を表す字として艸冠を加えた藁が分化した。白川静『字統』は、稾・藁の関係を「穀物そのもの」と「脱穀後の残茎」を区別する後起的派生として整理し、藁が農村文化において燃料・敷料・縄綯い・藁葺き屋根など多用途に用いられたことから、生活に密着した実用字であると述べる。藤堂明保『漢字源』は、高系の字(高・稾・藁・縞)が「すらりと高く伸びる」「乾いて軽い」共通義を持つとし、藁を「高く伸びた茎が乾いて軽くなったもの」と分析する。さらに藁・稾はともに紙のなかった古代中国で、文字を記すための竹簡・木簡・草の茎を意味し、転じて「下書き」「草稿」(藁本・草藁)の意も生じた。日本では「藁にもすがる」「藁人形」など慣用句や民俗に深く関わるが、命名上は「軽い」「下書き」「使い古し」といった含意があるため本名にはほぼ用いられず、雅号や屋号に稀に見られる程度である。
構成要素
艸+稾
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
穀物の干した茎。
わら。下書き。草稿。
★命名忌避傾向。実用字で本名には不向き。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。