◆ 元の意味(古代)
病を治す草、薬草。
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KANJI ETYMOLOGY
yaku
画数
18画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
—
病を癒やす草。命を救い心をやすらげる『薬』の旧字。
ORIGIN
藥は艸(くさかんむり)を意符とし、樂(ガク・ラク)を音符とする形声文字である。許慎『説文解字』艸部には「藥は病を治すの艸なり、艸に従ひ樂聲」とあり、本来は病気を治療するための薬草を意味した。古代中国では薬草の知識は医・巫・道の重要な領域であり、神農が百草を嘗めて薬を見出したという伝説に象徴される。白川静『字統』は、樂の字を木に糸を張った楽器に由来する字と解し、その音「ラク」が「快く心地よい」意を含むことから、藥は「服して心身を快くする草」を意味する字と説く。すなわち身体の苦しみを和らげ、心を楽にする草が藥の原義である。藤堂明保『漢字源』は、樂の音には「やわらげる」「ほどく」意があるとし、藥を「病苦をやわらげる草」「治療効果のある植物」を表す字と説明する。古代の本草学はこの字を中心に発展し、『神農本草経』『本草綱目』など膨大な薬草書が編まれた。日本でも「医食同源」の思想とともに薬草文化が定着し、薬は単なる治療薬を超え、人を生かし救うものの象徴となった。後に「薬」と簡略化されたが、藥は医薬・救命・治癒の深い意味を伝える正字である。
構成要素
艸(くさかんむり)+樂(音符・やわらげる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
病を治す草、薬草。
くすり・病や心を癒やすもの・救いとなるもの。
★人の心身を癒やし、救いと安らぎをもたらす存在。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。