◆ 元の意味(古代)
病を治す草。
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KANJI ETYMOLOGY
yaku
画数
16画
成り立ち
形声
部首
くさかんむり
分類
常用漢字
心身を楽しませ癒やす草、くすり。
ORIGIN
「薬」は旧字「藥」の新字体で、艸を意符、樂(ガク・ラク)を音符とする形声文字である。許慎『説文解字』艸部に「藥は病を治するの艸なり。艸に従い樂声」とあり、病を癒やし苦痛を取り除き、人を「楽しませる」草、すなわち薬草を本義とする。樂は柄のついた弦楽器または鈴を象った字で、本来「音楽」「楽しい」の意であり、薬の音符として「心を安らげ楽しくさせる」というニュアンスをも提供している。白川静『字統』は、樂が祭祀において神霊を慰める鈴の音を表したことから、薬はその「神霊を慰め人を癒やす聖なる草」であると述べ、古代の医療が呪術と一体であった事情を反映していると指摘する。藤堂明保『漢字源』は、樂系の字(樂・藥・櫟)が「すっきりと爽快にする」「気分を晴らす」共通義を持つとし、薬を「飲めばすっきり爽快になる効能の草」と分析する。古来「神農本草経」に始まる本草学の伝統では、薬草は単なる物質ではなく天地の精気を宿す存在とされ、薬は人と自然の調和を象徴する字となった。命名においては「人を癒やす」「苦しみを取り除く」「健やかに育つ」といった願いから医師家や薬業に関わる家系で用いられるが、「薬」字単独では病のイメージが強く、本名としての使用は限定的である。
構成要素
艸+樂
STROKE ORDER
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MEANINGS
病を治す草。
くすり。薬剤。
★人を癒やし健やかにする願い。やや業種限定。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。