◆ 元の意味(古代)
人去りし大丘、廃墟・うつろな空間。
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KANJI ETYMOLOGY
kyo
画数
12画
成り立ち
形声
部首
とらかんむり
分類
—
「虚」の旧字体・正字。廃墟と無心を併せ持つ古典的な字。
ORIGIN
虛は虚の旧字体・正字であり、虍(とらかんむり)と業(または丠)の組み合わせから成る形声字である。許慎『説文解字』丘部には「虛は大丘なり。崐崙丘謂之崐崘虛。古者九夫爲井、四井爲邑、四邑爲丘。丘謂之虛」とあり、本来は人の住まなくなった大きな丘、すなわち集落の廃跡を意味した。古代中国では九戸を一井、四井を一邑、四邑を一丘とし、住人の去った丘陵を「虚」と呼んだ。白川静『字統』は、虛を「人去りて空しき故地」と解し、ここから「うつろ」「むなしい」「実なし」の意が広がったと説く。虎の住む寂しい廃墟という具体的なイメージが、抽象的な「虚無」「虚空」へと展開した経緯を詳述する。藤堂明保『漢字源』は、虛と虚は同字で、字形の繁簡の違いに過ぎないと述べる。古典籍・書道では虛が用いられ、『老子』「致虚極、守静篤」、『荘子』「虛室生白」などの名句に見るように、東洋哲学の中核概念として機能してきた。中身を空しくすることで真理を映す鏡となるという思想は、儒・道・仏に通じる普遍的な徳である。常用字体「虚」と意味は同じだが、虛は古典美と精神性を強調する正字として書道や雅号に用いられる。
構成要素
虍(とらかんむり)+業の変形(音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
人去りし大丘、廃墟・うつろな空間。
むなしい・うつろ・無心・謙虚(虚の旧字体)。
★古典の精神性を宿し、心を空しくして真を映す人。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。