◆ 元の意味(古代)
人気のない広い丘・廃墟、うつろな空間。
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KANJI ETYMOLOGY
kyo
画数
11画
成り立ち
形声
部首
とらかんむり
分類
常用漢字
うつろな広がり、中身のない空間。老荘思想では純粋な無の境地。
ORIGIN
虚は虍(とらかんむり)を意符とし、丘の変形を音符とする形声文字、または会意兼形声字である。許慎『説文解字』丘部には「虚は大丘なり、丘に従ひ虍聲」とあり、本来は大きな丘陵、人気のない広い空地を指した。古代の集落跡や廃墟が荒野に残り、虎が棲むような寂寞の地が「虚」と呼ばれたことに由来する。白川静『字統』は、虚をかつて居住地であったが今は人なきうつろな場所、すなわち廃墟・故地と解し、ここから「むなしい」「うつろ」「実体のない」の意が派生したと説く。さらに老荘思想では「虚」は単なる空っぽではなく、欲望や偏見を去った純粋な精神状態を指し、「虚心」「虚静」「致虚極」などの語が示すように、宇宙の根源に通じる尊い境地を意味した。藤堂明保『漢字源』は、虚を「中身のない、うつろな広がり」を表す字と分析し、「虚空」「虚無」「謙虚」など多様な語を生んだことを示す。常用漢字は「虚」、旧字・正字は「虛」。「虚」は「謙虚」「虚心坦懐」の語に見るように、自己を空しくして万物を受け入れる東洋的徳性とも結びつく。
構成要素
虍(とらかんむり)+丘の変形(音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
人気のない広い丘・廃墟、うつろな空間。
むなしい・うつろ・中身がない・謙虚・無心。
★私心を捨て、謙虚に万物を受け入れる広い心の人。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。