◆ 元の意味(古代)
言葉を控えて敬う
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
17画
成り立ち
形声
部首
言(ごんべん)
分類
常用漢字
言葉を控えめに兼ね合わせる。君子の徳の根。
ORIGIN
『説文解字』言部に「謙は敬なり。言に従ひ兼声」とあり、言葉慎みて他を敬うさまを本義とする形声字である。意符は「言」、声符は「兼」。藤堂明保『漢字源』は兼を「複数を一束にして突出させない」音象徴とし、自己を抑えて控えめにする態度の音的根拠とする。白川静『字統』は、祝祷の言葉(言)を慎重に重ねる意から、自己を低くする徳目に転じたと解す。『易経』謙卦は六十四卦中ただ一つ六爻すべて吉とされる卦で「謙謙君子、用渉大川」と説き、儒教における最高徳目の一として位置づける。『書経』大禹謨「満は損を招き、謙は益を受く」、『老子』にも近い思想が見え、東アジア倫理の核心語となった。日本では戦国武将・上杉謙信の名にも採られ、武人の精神性をも含意する。諸橋『大漢和』は「へりくだる」「ゆずる」「うやまう」を載せる。落合淳思は儒家文献における「謙」の思想史的展開を、字義から思想語への昇華の好例とする。
構成要素
言 + 兼(ケン・声符/束ねて控える意)
STROKE ORDER
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MEANINGS
言葉を控えて敬う
へりくだる、謙虚、ゆずる
自分を誇らず人を立てる、奥ゆかしく品位ある人格になってほしいという願い。『易経』謙卦の最高徳を宿す。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。