◆ 元の意味(古代)
桑を食み絹糸を吐くカイコ。
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KANJI ETYMOLOGY
san
画数
10画
成り立ち
形声
部首
むし
分類
常用漢字
桑を食み絹を生む蚕。勤勉・恵み・産業文化の象徴。
ORIGIN
蚕は本来「蠶」と書き、簪(シン)を音符、䖵(昆虫の意)を意符とする形声文字である。許慎『説文解字』䖵部には「蠶は絲を吐く者なり、䖵に従ひ朁聲」とあり、糸を吐いて繭を作る虫、すなわちカイコを意味した。古代中国では養蚕は黄帝の妃・嫘祖(るいそ)が始めたと伝えられ、絹の生産は国家経済の根幹を支える神聖な営みであった。白川静『字統』は、蠶を「絲を吐き衣を作る神虫」と解し、養蚕儀礼における祭祀的重要性を詳述する。皇后が親しく桑を摘む「親蚕の儀」は、皇帝の親耕と並ぶ国家儀礼であった。藤堂明保『漢字源』は、簪の音は「細く長く伸びる」意を含み、蠶を「細く長い糸を口から吐き出す虫」を表す字と分析する。日本でも古代より養蚕は神事と結びつき、特に蚕影神社・蚕養神社など全国に蚕を祀る神社が点在する。明治以降、生糸は日本の主要輸出品として近代化を支えた。常用字体は「蚕」(䶂と虫の組み合わせ・俗字由来)に簡略化されたが、勤勉・忍耐・恵みをもたらす存在の象徴として、現在も「養蚕」「蚕業」などに用いられ、命名にも稀に勤勉さを願って取られる。
構成要素
天(または朁の略)+虫
STROKE ORDER
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MEANINGS
桑を食み絹糸を吐くカイコ。
かいこ・蚕・糸を生み出す虫。
★勤勉に努力し、人に恵みと美しい成果を生み出す人。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。