◆ 元の意味(古代)
衣の余り布、布を切り分ける
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KANJI ETYMOLOGY
retsu
画数
12画
成り立ち
形声
部首
ころも
分類
常用漢字
衣が裂けることを本義とし、分かつ・破れる意に展開した形声字。
ORIGIN
「裂」は『説文解字』衣部に「繒餘也。从衣列聲」と見え、もとは絹織物を裁断したあとに残る端切れ、すなわち余り布を意味した形声字である。声符の「列」は刀で骨を分ける意をもち、骨を秩序立てて並べ分かつことから「ならべる」「分つ」の義を派生する。白川静『字統』では、「列」を「歺(がつ)」と「刀」とに従い、骨を切り分ける形と解し、「裂」はこれに衣を加えて、布を切り分けて生じる端布、ひいては布を引き裂く動作そのものを表すと述べている。古代の織物は貴重で、裁断の余り布もまた利用される対象であったため、「繒餘」という具体的な物として字義が成立したと考えられる。藤堂明保『漢字源』は、「列」を「ばらばらに分ける」核義をもつ声符と捉え、「裂」を「衣がばらばらに切れる」意の形声字とし、転じて「分裂」「破裂」「決裂」など、一体であったものが破れ離れることを表す動詞・名詞として用いられると解説する。中国古典では『詩経』『荘子』『史記』に裂の字が頻見し、布の破れから国土の分割、心情の引き裂かれまで広く比喩的に使われた。日本においても古くから「裂く」「裂ける」の和訓が定着し、命名には用いられない忌避字である。
構成要素
衣+列(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
衣の余り布、布を切り分ける
さける、やぶれる、分かれる
★分裂・破壊を連想させるため、人名には用いない忌避字とされる。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。